ネット時代のデジタルプリアンプを作ろう

aeolian design tech blog (https://www.aeoliand.com) 室内音響 音場補正 Dirac Live の話題です

7. デジタルプリアンプのトーンコントロールはとても強力

(※ 2021年 8月 Dirac Live for Studio は Dirac Live Room Correction Suite と名称が変わりました)

== デジタルプリアンプ事始め (7) ==

Dirac Live for Studio は室内音響を最適化する

トーンコントロールを担う Dirac Live for Studio ですが, 例のトーンコントロールの問題に対してはどのように対処するのでしょうか.

 

●トーンコントロールを使うと元々の音楽信号の波形が壊れる.

通常のトーンコントロールでは,音楽信号の各周波数成分ごとに時間のズレが発生していましたが,Dirac Live for Stuidoでは電気回路ではなく,計算で処理するため,元々の音楽信号の波形の乱れはまったくありません.

 

●トーンコントロールは周波数の細かい調整ができない.

通常のトーンコントロールでは高域や低域全体に変化を与えますが,Dirac Live for Stuido ではもっと細かく,ある意味では好きなように調整することができます.次の図を見て下さい.

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上の図が通常のトーンコントロールであるのに対し,Diarc Live for Studioでは下の図のように,左右のチャンネルそれぞれに対して,ある周波数は高く,ある周波数は低くと,どのようにでも,好きに調整することができます.おまけに波形の乱れは発生しないのです.

 

このように Dirac Live for Studio はとても強力な機能を持つのですが,実はこのソフトが真価を発揮するのは室内音響の問題に対してです.室内音響こそはオーディオを再生上,最も大きな問題なのですが,Dirac Live for Studio はその問題を大きく改善します.

 

次回から少し回り道をして,あまり知られていない室内音響の問題を,番外編として取り上げてみます.

 

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